マタイ  1章6節
1:6 エッサイは1ダビデ2王を生んだ。ダビデは4ウリヤの妻であった者から3ソロモンを生み、
1章6節 フットノート3

ダビデは殺人と姦淫を犯した時、預言者ナタンによって激しく叱責されました。神はことさら彼を遣わして、ダビデを罪定めされたのです(サムエル下12:1―12)。ダビデは罪定めされた時、悔い改めました。詩篇第51篇は、彼の悔い改めの記録です。彼は悔い改め、神は彼を赦されました(サムエル下12:13)。それから彼はソロモンを生みました(サムエル下12:24)。ですからソロモンは、人が違犯を犯し、悔い改め、そして神が赦した結果です。
 マタイにある系図によれば、ダビデがソロモンを生んだと言っています。しかし、ルカによる系図によれば、ナタンがダビデの子であったと言っています(ルカ3:31)。歴代志上第3章5節は、ナタンとソロモンが異なる二人の人物であることを告げています。ルカの記録はダビデの子ナタンの系図であり、ナタンはマリヤの先祖でした。マタイの記録はダビデの子ソロモンの系図であり、ソロモンはヨセフの先祖でした。一つの系図はマリヤの系統、妻の系統です。もう一つはヨセフの系統、夫の系統です。マリヤとヨセフは両方ともダビデの子孫でした。神の主権の下で、彼らは結婚によって結ばれました。ヨセフはマリヤを通して、キリストと間接的につながりを持ちました。キリストはソロモンとナタンのどちらを通しても、ダビデの子孫と見ることができます。ですから、彼には二つの系図があるのです。
 厳密に言って、ソロモンはキリストの直系の先祖ではありません。ソロモンとキリストとの関係は、ソロモンの子孫ヨセフが、キリストを生んだマリヤと結婚することによる間接的なものです(16節)。旧約聖書は、キリストがソロモンの子孫であるとは言っていません。しかし、キリストがダビデの子孫であることは、繰り返し予言されています(サムエル下7:13―14エレミヤ23:5)。キリストはソロモンの直系の子孫ではありませんでしたが、ダビデの子孫としてのキリストに関する旧約の預言は、確かに成就されました。


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