本書の中の「聖」という言葉は、ギリシャ語ではハギオス(hagios)、ハギオスネ(hagiosune)、ハギアゾー(hagiazo)、ハギアスモス(hagiasmos)が使われています。これらはみな同じ語根であり、基本的には「分離された」、「取り分けられた」を意味します。ハギオスは、「聖」(2節.5:5.7:12.9:1.11:16.14:17.15:13,16)、「聖なる」(12:1)、「聖い」(16:16)、「聖徒」(7節.8:27.12:13.15:25,26,31.16:15)と訳されています。ハギオスネは、「聖別」(4節)と訳されています。ハギアゾーは動詞で、「聖別されて」(15:16)と訳されています。ハギアスモスは、「聖別」(6:19,22)と訳されています。ですから、聖となるとは、分離される、(神に)取り分けられることです。聖徒は選び分けられた者、(神に)取り分けられた者です。聖別は、聖であることの性質、特性です。(神への)聖別は、聖別されることから生じる実際的な効果、行動の特徴、完成された状態です。
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