23節から25節(23―25節)で、三つの事が互いに関係し合っています。それは、「思い」、「自分」、「魂の命」です。思いは自己の表現であり、自己は魂の命の化身です。魂の命は自己の中に化身し、自己によって生かし出されます。わたしたちの自己は、思い、思想、観念、意見を通して表現されます。思いを神の事柄にではなく、人の事柄に付ける時、わたしたちの思いは自ら行動し、それ自身を表現する機会を得ます。これが、ペテロに起こったことでした。ですから、続く主の言葉は、ペテロが「自分」を否まなければならない、自分の魂の命を救うのではなく、それを失わなければならないと言われたのです。魂の命を失うことは、自己を否むことの実際です。これが十字架を負うことです。
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