胸当てとかぶとは、いずれも霊的戦争を指しています。胸当ては信仰と愛の胸当てであって、わたしたちの心と霊を神の義にしたがって覆い、守ります(エペソ6:14)。かぶとは救いの望みであり(エペソ6:17)、わたしたちの知性、思いを覆い、守ります。信仰と愛と望みは、第1章3節(1:3)に描写されているように、真のクリスチャン生活の三つの基本的構造です。信仰は、心の一部分である意志(ローマ10:9)と、霊の一部分である良心(Iテモテ1:19)と関係があります。愛は、心の他の部分である感情(マタイ22:37)と関係があります。望みは、思いの機能である理解と関係があります。真のクリスチャン生活が維持されるためには、これらすべてが守られる必要があります。そのような生活は、目を覚まして冷静である生活です(6―7節)。この手紙の冒頭で、使徒は信者の信仰の働き、愛の労苦、望みの忍耐(1:3)を賞賛しました。この手紙の結びのこの箇所で、使徒が信者たちに戦うよう勧めたのは、これらの霊的美徳が覆われ、守られるためでした。
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