旧約では、神は彼の霊によって感動された預言者たちや人々において語られました(IIペテロ1:21)。新約では、彼は御子の中で、御子のパースンの中で語られます。御子は神ご自身(8節)、表現された神です。父なる神は隠されており、子なる神は表現されています。神を見た者はだれもいません。神の言としての御子(ヨハネ1:1.啓19:13)と神の語りかけが、神の完全な表現、説明、定義として、神を明らかに示したのです(ヨハネ1:18)。 御子は本書の中心、焦点です。神たる方にあって、彼は神の栄光の輝き、彼の本質の明確なかたちです。創造において、彼は(1) 宇宙が造られた手段(2節)。(2) 万物を維持し、担っている力(3節)。(3) 万物を継ぐように定められた相続者です。贖いにおいて、彼は人の罪のきよめを成し終えてから、天で神の右に座しておられます(3節)。 この書は旧約と新約の対比を啓示します。旧約は文字と儀式の中の律法に属し、人に属し、地的で、一時的なもの、見えるもので、その結果、ユダヤ教と呼ばれる宗教が生まれました。新約は命に属し、霊的、天的、永続的であり、信仰によるもので、神の御子であるパースンに焦点づけられています。
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