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マルコによる福音書
第 十四 章

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2

陰謀に会い、裏切られ、愛される――14:1-11
14:11さて、過越と種なしパンの祭りが二日後に迫った。祭司長たちと聖書学者たちは、どのように策略をもって、イエスを捕らえて殺そうかと相談していた.
14:2彼らは言った、「祭りの時はいけない.民衆の騒乱が起こるかもしれないから」。
14:31さて、イエスがベタニヤにいて、らい病の人シモンの家で、食卓に着いておられた時、一人の女が、非常に高価で純粋なナルドの香油の入った石膏の壷を持って来て、その石膏の壷を砕き、の頭に注いだ。
14:4ところが、何人かの者が憤慨して、互いに言った、「1なぜこんなに香油を無駄に使うのか?
14:5この香油を三百1デナリ以上で売って、貧しい人たちに施すことができたのに」。そして、彼女に対して憤った。
14:6しかし、イエスは言われた、「するままにさせなさい.なぜ、彼女を困らせるのか? 彼女はわたしに良いことをしてくれたのだ。
14:7貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいるから、あなたがたはいつでも、彼らに良いことをしてあげることができる。しかし、1わたしはあなたがたといつも一緒にいるわけではないのだから。
14:81彼女はできる限りのことをした.2葬りのために、わたしの体に前もって油を塗ってくれたのだ。
14:9まことに、わたしはあなたがたに言う.この福音が全世界のどこで1宣べ伝えられても、この女の行なったことも、彼女の記念として語られるであろう」。
14:10ところで、十二人の一人、イスカリオテのユダは、イエスを引き渡そうとして、祭司長たちの所に出かけて行った。
14:11彼らはこれを聞いて喜び、1金を与えると約束した。そこで彼は、どのように機会を捕らえてイエス2引き渡そうかとねらっていた。

3

奴隷-救い主の晩餐を制定する――14:12-26
14:12さて1種なしパンの祭りの最初の日、すなわち人々が2過越をほふった日に、弟子たちはイエスに言った、「あなたが過越の食事をされるために、どこへ行って用意したらよいでしょうか?」
14:13は弟子たちのうちの二人を遣わして言われた、「町に入りなさい.すると、水がめを運んでいる人があなたがたに会うであろう.その人について行きなさい.
14:14そして、彼が入って行くその家の1主人にこう言いなさい、『先生が、弟子たちと一緒に過越の食事をするわたしの客間はどこか、と言っておられます』。
14:15するとその人は、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるであろう。そこに、わたしたちのために用意しなさい」。
14:16そこで弟子たちは出かけて、町に入って見ると、イエスが告げられたとおりであったので、過越を用意した。
14:17夕方になって、イエスは十二人と一緒に来られた。
14:18彼らが食卓に着いて1食事をしていた時、イエスは言われた、「まことに、わたしはあなたがたに言う.あなたがたのうちの2一人で、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている」。
14:19彼らは悲しんで、一人一人、「わたしなのでしょうか?1」と言い始めた。
14:20イエスは彼らに言われた、「十二人のうちの一人で、1わたしと一緒に鉢に手を浸す者だ。
14:21人の子は、について書かれているとおり、1去って行く.しかし、人の子を裏切るその者は災いである! その者は、生まれなかったほうが、彼のために良かったであろう」。
14:221彼らが2食事をしていた時、イエスはパンを取り、それを祝福してさき、彼らに渡して言われた、「取りなさい.これはわたしの体である」。
14:23また杯を取り、感謝をささげて、それを彼らに渡された.彼らはみな飲んだ。
14:24イエスは彼らに言われた、「これは、多くの人のために、今、注ぎ出されているわたし1契約の血である。
14:25まことに、わたしはあなたがたに言っておく.の王国で新しく飲むその日まで、わたし1ぶどうからできたものを、もはや決して飲むことはしない」。
14:26そして彼らは詩歌を歌ってから、オリブ山へ出かけた。

4

弟子たちに警告する――14:27-31
14:27イエスは彼らに言われた、「あなたがたはみな1つまずくであろう.『わたし羊飼いを打つ.すると、羊は散らされる』と書かれているからである。
14:28しかし、わたしは復活させられた後、あなたがたより先にガリラヤへ行く」。
14:29ペテロはに言った、「たとえ、みんながつまずいても、わたしはつまずきません!」
14:30イエスは彼に言われた、「まことに、わたしはあなたに言う.今日、今夜、鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたし1否むであろう」。
14:31しかし、彼は力を込めて言った、「たとえあなたと一緒に死ななければならないとしても、決してあなたを否みません!」。彼らもみな同じように言った。

5

ゲッセマネを経験する――弟子たちに目を覚まして祈るよう命じる――14:32-42
14:321それから、彼らはゲッセマネという名の場所に来た.そしてイエスは弟子たちに言われた、「わたしが祈っている間、ここに座っていなさい」。
14:33はペテロとヤコブとヨハネとを連れて行かれたが、1恐れおののき、深く苦悩し始められた。
14:34そして彼らに言われた、「わたしの魂はひどく悲しく、死ぬばかりである。ここにいて、目を覚ましていなさい」。
14:35そして少し進んで地にひれ伏し、できることなら、1この時が自分から過ぎ去るようにと祈られた。
14:36は言われた、「アバ父よ、あなたにはすべての事が可能です.この杯をわたしから取り去ってください.しかし、わたしのこころのままではなく、1あなたみこころのままになさってください」。
14:37そして、は戻って見ると、彼らは眠っていた。そこではペテロに言われた、「シモンよ、あなたは眠っているのか? あなたは一時間も目を覚ましていることができなかったのか?
14:38誘惑に陥らないように、目を覚まして祈っていなさい。霊は願っていても、肉は弱いのである」。
14:39はまた離れて行き、同じ言を言って祈られた。
14:40は再び戻って見ると、彼らは眠っていた.彼らの目が非常に重くなっていたからである。また彼らは、に何と答えてよいか、わからなかった。
14:41は三度目に来て、彼らに言われた、「あなたがたはまだ眠っているのか、休んでいるのか? もう十分である。時が来た.見よ、人の子は罪人の手に渡される。
14:42立て、さあ行こう.見よ、わたしを裏切る者が近づいて来た」。

IV

神の贖いを完成するための奴隷-救い主の死と復活――14:43-16:18

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奴隷-救い主の死――14:43-15:47

1

捕縛される――14:43-52
14:43そしてすぐ、イエスがまだ話しておられる間に、十二人の一人であるユダが現れた.また彼と一緒に、剣やこん棒を持った群衆が、祭司長たち、聖書学者たち、長老たちの所から来た。
14:44イエスを裏切ろうとしていた者は、一同に「わたしが口づけする者がそのだ.を捕らえて、ぬかりなく引いて行け」と言って、あらかじめ合図を与えておいた。
14:45彼は来て、直ちにイエスに近づき、「ラビ!」と言って、親しげにに口づけした。
14:46そこで、人々はに手をかけて捕らえた。
14:47ところが、そばに立っていた者の1一人が剣を抜き、大祭司の奴隷に打ちかかって、彼の耳を切り落とした。
14:48イエスは彼らに言われた、「あなたがたは強盗に立ち向かうように、剣やこん棒を持ってわたしを捕まえに来たのか?
14:49わたしは毎日、あなたがたと一緒に1宮の中にいて2教えていたのに、あなたがたはわたしを捕らえなかった。しかし、聖書が成就されるように」。
14:50弟子たちはみな、を見捨てて逃げてしまった。
14:51ある若者は、素肌に亜麻布をまとってイエスについて来ていたが、人々は彼を捕らえた。
14:52しかし、彼はその亜麻布を残して裸で逃げた。

2

裁かれる――14:53-15:15

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ユダヤ人を代表するユダヤ人指導者たちによって――14:53-72
14:531さて彼らがイエスを大祭司の所に2引いて行くと、祭司長、長老、聖書学者がみな集まった。
14:54ペテロは遠くからイエスについて行き、大祭司の中庭に入った。そして彼は下役たちと一緒に座り、明るく燃えるで暖まっていた。
14:55さて、祭司長たちと1サンヒドリン全体は、イエスを殺そうとして、に不利な証言を探し求めたが、見いだせなかった。
14:56多くの者がに不利な偽証をしたが、それらの証言は一致しなかったからである。
14:57すると、何人かが立ち上がり、に不利な偽証をして言った、
14:58「わたしたちはが、『わたしは手で造られたこの宮を壊して、三日の1うちに、手で造られない別のものを建てる』と言うのを聞きました」。
14:59この点でも、彼らの証言は一致しなかった。
14:60すると大祭司は真ん中に立ち、イエスに尋ねて言った、「何も答えないのか? あなたに不利なこれらの証言はどうなのか?」
14:61しかしイエスは黙っていて、何も答えようとされなかった。再び大祭司はに尋ねて言った、「あなた1ほむべきキリストなのか?」
14:62イエスは言われた、「1わたしである.あなたがたは、人の子大能者の右に座し、天の雲と共に来るのを見る」。
14:63すると、大祭司は自分の1衣を引き裂いて言った、「どうしてこれ以上、証人の必要があろうか?
14:64あなたがたは1冒とくするのを聞いた!あなたがたはこれをどう思うか?」。彼らはみな、イエスを死に値すると罪定めした。
14:65それから、ある者はイエス1つばきを吐きかけ、顔に目隠しをして、こぶしで殴り、「2預言せよ!」と言った。また下役たちは引き取って、3平手打ちした。
14:661さて、ペテロが下の中庭にいた時、大祭司の女中の一人が来て、
14:67ペテロが暖まっているのを見かけると、彼を見つめて、「あなたもあのナザレ人イエスと一緒にいた」と言った。
14:68彼は否んで、「何を言っているのか、わたしにはわからないし、理解もできない」と言った。そして彼が外庭に出て行くと、鶏が鳴いた。
14:69その女中は彼を見て、そばに立っている者たちに、「この人は彼らのうちの一人です!」と再び言い始めた。
14:70彼はまたも否んだ。しばらくすると、そばに立っていた者たちがまたペテロに言った、「確かにあなたも彼らの一人だ.あなたもガリラヤ人なのだから1」。
14:71しかし彼は1のろって、「あなたがたが言っているような人は知らない!」と誓い始めた。
14:72すると、直ちに鶏が二度目に鳴いた。ペテロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを否む」とイエスが言われた言葉を思い出した。そして彼はそれを思い出して泣いた。

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