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使徒行伝 第 二十七 章

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第四回目の旅行――27:1-28:31

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良い港へ――27:1-12
27:1さて、1わたしたちがイタリアへ航海することが決まった時、彼らはパウロと他の数人の囚人を、2アウグストの3歩兵隊のユリアスという名の百人隊長に引き渡した。
27:2そしてわたしたちは、アジア沿の各地に寄港しようとしていたアドラミテオの船に乗り込んで1船出した.テサロニケのマケドニヤ人アリスタルコがわたしたちと一緒であった。
27:3次の日、わたしたちはシドンに上陸した.ユリアスはパウロを親切に扱い、彼が友人たちの所へ行って歓待を受けるのを許した。
27:4わたしたちはそこから海に出たが、逆風であったために、クプロの島かげを航行した。
27:5そして、キリキヤとパンフリヤの沖合いの海を航行してから、ルキヤのミラに着いた。
27:6そこで百人隊長は、イタリアへ向かうアレキサンドリヤの船を見つけて、わたしたちをそれに乗せた。
27:7船足は遅く、かなりの日数をかけて、ようやくクニドの沖に来た時、風がわたしたちの前進を阻んだので、サルモネの沖、クレテの島かげを航行した。
27:8そして、それに沿って難航しながら、良い港と呼ばれる地点に来たが、その近くにラサヤの町があった。
27:9かなりの時が経過し、1断食の期間もすでに過ぎ去っていたので、航海はもう危険であった.そこでパウロは彼らに勧告して
27:10言った、「1みなさん、この航海では、危害と大損失が積荷と船だけでなく、わたしたちの命にまで及ぶと、わたしは見ています」。
27:11しかし百人隊長は、パウロが言ったことよりも、航海長と船主のほうを信用した。
27:12それに、その港は越冬には適していなかったので、大多数の者も、そこから海に出て、できれば何とかして1北東と南東に向いているクレテの港、ピニクスに着き、そこで冬を過ごそうと主張した。

b

暴風雨、そして安全についてのパウロの予告――27:13-26
27:13時に、南の風が静かに吹いてきたので、彼らは自分たちの目的が達せられたと思って、錨を上げ、クレテの海岸近くに沿って航行した。
27:14ところが、いくらもたたないうちに、2ユーラクロンと呼ばれる暴風が、1その島から吹き下ろしてきた。
27:15そして、船がそれに巻き込まれて、船首をその風に向けることができなくなり、仕方なく吹き流されるままになった。
27:16そして、クラウダと呼ばれる小さい島のかげを走って、やっとのことで1小舟を制御することができた。
27:17そこで、彼らはそれを引き上げ、1救助綱を使って船体を縛った。また2スルテスの浅瀬に乗り上げることを恐れて、3用具を下ろし、流されるままにした。
27:18その翌日、わたしたちが暴風に激しく翻弄されたので、彼らは積荷を捨て始めた.
27:19また三日目には、船の1用具を自らの手で海中に投げ捨てた。
27:20何日にもわたって太陽も星も現れず、大きな暴風がわたしたちに激しく吹きまくるので、わたしたちが助かる望みも、今は完全に絶えてしまった。
27:21そして、彼らは食物も食べずに長い時を過ごしていたが、その時パウロは、彼らの真ん中に立って言った、「1みなさん、あなたがたが2わたしの言う事を聞いて、クレテから出帆しなければ、この損傷と損失を引き起こさなくてすんだのです。
27:22しかし、今わたしはあなたがたに、元気を出すようにと勧めます.あなたがたの間では、一つの命も失われることはなく、失われるのはだけです。
27:231昨夜、わたしが属し、わたしが2仕えているのその御使いが、わたしのそばに立って、
27:24言いました、『パウロよ、恐れてはならない.あなたは1カイザルの前に立たなければならない。見よ、はあなたと共に航海しているすべての人を、あなたに賜わった』。
27:25ですから1みなさん、元気を出しなさい.わたしに語られたとおりに、それがそのまま成ると、わたしはを信じています。
27:26わたしたちは、どこかの島の浅瀬に乗り上げるはずです」。

c

パウロの超越と知恵は、水夫たちと兵卒たちの卑しさと愚かさに相対する――27:27-44
27:27ところで、十四日目の夜が来た時、わたしたちがアドリヤ海を漂流していると、真夜中ごろ、水夫たちはどこかの陸地に近づいていると感じた。
27:28そこで、彼らは1水深を測ってみると、それが二十2尋であることがわかった.少し先に行って、また測ると、十五2尋であることがわかった。
27:29わたしたちがどこか1岩礁地帯の浅瀬に乗り上げることを恐れて、彼らは船尾から四つの錨を投げ下ろし、夜の明けるのを待った。
27:30すると水夫たちは船から脱出しようとして、船首から錨を下ろすように見せかけ、小舟を海に下ろしていた.
27:31パウロは百人隊長と兵卒たちに言った、「この人たちが船にとどまっていなければ、あなたがたは救われることができません」。
27:32そこで、兵卒たちは小舟の綱を切り離して、それを流れるに任せた。
27:33夜が明けかけたころ、パウロは彼ら一同に、食物を摂るように勧めて言った、「今日は、あなたがたが食事もせず、何も摂らずに見張り続けて十四日目です。
27:34そこで、わたしはあなたがたに、食物を摂るように勧めます.これは、あなたがたの救いのためです.あなたがたのどの人の頭の毛一本も、落ちることはありません」。
27:35こう言い終わって、パウロはパンを取り、みなの前でに感謝をささげ、それをさいて食べ始めた。
27:36そこで、一同は元気づけられ、彼らも食物を摂った。
27:37さて、その船にいたわたしたちは、全部で二百七十六1人であった。
27:38彼らは食物を十分に食べてから、小麦を海に投げ捨てて、船を軽くし始めた。
27:39そして朝になった時、彼らはその地がどこであるか、わからなかったが、砂浜のある入江が目にとまったので、できればそこへ船を乗り上げようと決めた。
27:40そこで、彼らは錨を切り離して海中に捨て、同時にかじ綱を解き、吹く風に船首の帆を上げながら、砂浜へと針路を取った。
27:41しかし、二つの潮にはさまれた浅瀬に乗り上げ、船は座礁した.そして船首がめり込んで動かなくなり、船尾は激しい波によって壊された。
27:42兵卒たちは、囚人たちが泳いで逃亡することのないように、彼らを殺そうと協議した.
27:43しかし、百人隊長は1パウロをあくまでも救おうと思って、彼らの企てを退け、泳ぐことのできる者は、飛び込んで上陸するようにと命じた.
27:44そして残りの者には、ある者は板切れに、また他の者は船の破片にすがるようにさせた。こうして、全員が無事に上陸したのであった。

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