出典 |
フットノート |
マタイ 13:29 注1 |
毒麦と小麦はいずれも畑で育ちます。畑は世界です(38節)。偽信者と真の信者はこの世界で生活しています。畑から毒麦を集めるとは、この世界から偽信者を取り去ることを意味します。主は彼の奴隷たちに、これをしてもらいたくありませんでした。なぜなら、偽信者を世界から取り去る時、真の信者までも、この世界から取り去ってしまうからです。カトリックはこのことを大いに行ない、それによって、多くの真の信者を殺しました。 |
マタイ 13:30 注1 |
育つのは、この世界であって、召会の中でではありません。 |
マタイ 13:31 注1 |
最初の二つのたとえの小麦の実と、ここの第三のたとえのからし種の実は、食物のためです。これは、王国と召会の構成要素である王国の民が、神と人を満足させる食物を生み出す作物のようでなければならないことを示します。 |
マタイ 13:32 注1 |
召会は王国の具体的表現ですが、食物となる野菜のようなものであるべきです。ところがそれは「木」となり、鳥の宿り場となって、その性質と機能が変わってしまいました。(これは、あらゆる植物はその種類にしたがわなければならないという、神の創造の法則に反します――創1:11―12)。このことは、コンスタンチン大帝が第四世紀の初期に、召会をこの世と混合させた時に起こりました。彼は数千の偽信者をキリスト教の中に持ち込み、それをキリスト教世界にしてしまい、召会ではないものにしました。ですから、この第三のたとえは、啓示録第2章と第3章における七つの召会の第三番目、ペルガモに在る召会に相当します(啓2:12―17――参照、12節のノート1)。からし菜は一年草ですが、木は多年生植物です。召会は、その天的で霊的な性質によれば、地上に寄留するからし菜のようであるべきです。しかしその生活が変えられると、召会は一本の木として深く根を下ろし、地に定着してしまい、枝、すなわち事業を繁栄させて、多くの邪悪な人物や事物を宿らせます。このようにして、天の王国の外観の外面の組織が形成されたのです。 |
マタイ 13:32 注2 |
第一のたとえで、鳥は邪悪な者、サタンを象徴しているので(4、19節)、空の鳥は、サタンの邪悪な霊どもと、それらに動かされている邪悪な人物や事物を言っているに違いありません。彼らは大きな木の枝、すなわちキリスト教世界の事業の中に宿っています。 |
マタイ 13:33 注1 |
パン種は、聖書では邪悪な事柄や(Iコリント5:6、8)、邪悪な教理を象徴します(16:6、11―12)。 |
マタイ 13:33 注2 |
召会は、実行的な天の王国であり、キリスト、種を入れない麦粉をその内容としていますが、種なしパンでなければなりません(Iコリント5:7―8)。ところが、第六世紀に完全に、また正式に形成されたカトリックは、ここで女によって象徴されています。カトリックは、多くの異教の慣例、異教の教理、邪悪な事柄を取って、キリストに関する教えと混ぜ合わせ、キリスト教の全内容を発酵させてしまいました。この混合が、天の王国の外観の内側の腐敗した内容となりました。この第四のたとえは、啓示録第2章と第3章にある七つの召会のうちの第四番目、テアテラに在る召会に相当します(啓2:18―29――参照、20節のノート1)。 |
マタイ 13:33 注3 |
穀物のささげ物のための粉は(レビ2:1)、神と人の食物としてのキリストを象徴します。三升は完全な食事に必要な量です(創18:6)。ですから、三升の粉の中にパン種を隠すことは、カトリックがひそかに、キリストに関するすべての教えを、完全に発酵させてしまったことを象徴しています。これは、ローマ・カトリックにおける実際の状態です。それは、穀物のささげ物にいかなるパン種を入れることも厳重に禁じている聖書に、絶対に反することです(レビ2:4―5、11)。 |
マタイ 13:35 注1 |
王国の民は、この世の基が「置かれる前から」神によって選ばれていました(エペソ1:4)。しかし王国の奥義は、この世の基が「置かれた時から」隠されていました。 |
マタイ 13:38 注1 |
このたとえは、召会の建造による王国の設立後、間もなく、天の王国の状況が変化したことを啓示しています。王国は、王国の子たち、小麦をもって設立されました。しかし、悪しき者の子たち、毒麦が生長してきて、その状況を変えたのです。ですから、天の王国とその外観との間に差異が生じました。王国の子たち、小麦は王国を構成し、悪しき者の子たち、毒麦は王国の外観を形成しました。王国の外観は、今日キリスト教世界と呼ばれています。 |