出典 |
フットノート |
エペソ 1:21 注1 |
「支配」は最高の職務を、「権威」はあらゆる種類の職権を(マタイ8:9)、「力」は単に権威の大能だけを、「主権」は力が確立する超越した地位を言います。これに続いて、わたしたちは、ここに挙げられた項目が、善であれ悪であれ、天使的、天的な権威だけでなく、地上での人の権威も含まれていることを見ます。昇天されたキリストは、神の偉大な力によって座らせられ、宇宙のすべての支配、権威、力、主権を超えて、はるかに高くされたのです。 |
エペソ 1:21 注2 |
「唱えられるあらゆる名」は、ただ名誉ある称号だけでなく、あらゆる名のことをも言います。キリストは、この時代ばかりでなく、来たるべき時代においても唱えられるあらゆる名を超えて、はるかに高く座らせられました。 |
エペソ 1:22 注1 |
神がキリストの内に働かせた力は、第三に、万物を彼の足の下に服従させました。キリストがすべてを超えてはるかに高くされたのは、一つのことです。万物がキリストの足の下に服従させられたのは、また別のことです。前者はキリストの超越性です。後者は万物が彼に服従することです。 |
エペソ 1:22 注2 |
神がキリストの内に働かせた力は、第四に、キリストを万物の上にかしらとして召会に与えました。万物の上にあるキリストの頭首権は、神から彼に与えられた賜物です。キリストが宇宙で頭首権を受けられたのは、神の超越した偉大な力を通してでした。 キリストは人として、彼の人性の中で彼の神性を伴って、死人の中から復活させられ、天上で座らせられ、万物を彼に従わせ、万物の上にかしらとして与えられました。 こうして、キリストの内に働いた力には、四つの面があります。すなわち、復活の力(20節前半)、昇天する力(20節後半)、服従させる力(22節前半)、かしらにつり上げる力です(22節後半)。この四重の力は、召会、かしらなるキリストのからだに伝達されています。 |
エペソ 1:22 注4 |
ここで本書は、「召会」という言葉を初めて使い、本書の主題を指摘します。召会は、ギリシャ語では「エクレシア」で、「召し出された会衆」を意味します。これは、召会が、神によってこの世から召し出された人々の集まりであることを示します。こうして召会は、キリストにあるすべての信者から構成されます。 |
エペソ 1:22 注3 |
「召会に」とは、一種の伝達を暗示します。かしらなるキリストが到達し、獲得したものは何であれ、彼のからだなる召会に伝達されます。この伝達の中で、召会はキリストと共に、彼が到達されたすべてのものを分け合います。すなわち、死人からの復活、彼の超越の中で座らせられること、万物を彼の足の下に従わせること、万物の上の頭首権です。 「信じるわたしたちに」(19節)と、「召会に」は、三一の神が経過されたすべてのものを含む神聖な力が、一度で永遠にわたしたちの中に設置され、そして継続的に伝達されていることを示します。それは、キリストを豊かに享受させ、正当な召会生活を持たせます。この召会はキリストのからだであり、豊満であって、それは、前に述べられた神の祝福の結果です。 |
エペソ 1:23 注1 |
キリストのからだは組織ではなく有機体であって、かしらの表現と活動のために、再生されたすべての信者で構成されています。キリストのからだは、受肉し、十字架につけられ、復活し、昇天されたキリストが、召会の中に入ってこられた結果です。昇天されたキリストの天的伝達によって、わたしたちは彼と一つにされ、こうして彼のからだが生み出されます。 |
エペソ 1:23 注3 |
キリストは無限の神であり、何の制限もありません。彼は、すべての中ですべてを満たしておられるほど偉大です。そのような偉大なキリストは、彼の完全な表現のために、彼の豊満である召会を必要とされます。 この章では、その達成のために同じ基本的要因を必要とする七つの重要な点があります。すなわち、わたしたちが聖く傷のない者になるようにとの神の選び(4節).わたしたちが神の子たちとなるようにとの神の定め(5節).わたしたちが完全に贖われるようにと聖霊の証印を押されること(13―14節).神の召しの望み.聖徒たちの中にある神の嗣業の栄光(18節).わたしたちにキリストの到達したものにあずからせる神の力(19―22節).キリストのからだ、すべてを満たすキリストの豊満です。これらすべては、三一の神がわたしたちの中に分与され、造り込まれることによって達成されます。わたしたちの人性の中へのそのような神聖な分与の結果は、すべての中ですべてを満たす方の豊満であり、神の表現された栄光の賛美です。実は、この章は、神が永遠においてわたしたちを選ぶことから、キリストのからだを生み出して永遠にわたって彼ご自身を表現するまでの、神の驚くべき卓越したエコノミーの啓示です。 |
エペソ 1:23 注2 |
キリストのからだは彼の豊満です。キリストの豊満は、キリストの豊富を享受することから生じます(3:8)。キリストの豊富を享受することを通して、わたしたちは彼の豊満となって、彼を表現します。 |
エペソ 2:1 注1 |
文法によれば、「ところで」は、第1章の最後の句にある思想が、まだ終わっていないことを示します。第1章の最後の節は、召会、キリストのからだが、キリストによって、彼の到達を通して生み出されたことを啓示します。今やこの章は、召会が生み出されたその背景、すなわち死の領域を啓示します。第1章では、召会は天的な神性が、わたしたちへと伝達された結果です。この章では、召会は地的な人性から出てきます。 |